長年、住宅の設計業務に携わっていますが
先日、そんな私の固定観念を見事にくつがえす出来事がありました。
それは『シェード付きパーゴラ』です。
今回、お世話になっているK様のお宅で施工させていただきました。
こちらのお庭は、実はK様ご自身が長い時間をかけてつくられてきたガーデンです。
季節ごとに表情を変える植物たちを眺めながら、手をかけ、育て、楽しむ。
そんなK様のお庭に、プラスアイテムとして、パーゴラを施工させていただきました。
ただ、今回のパーゴラは単に日陰をつくるためだけのものではありません。
植物にとっても、そこに暮らす人にとっても、
少しでも心地よい環境をつくれないか。
そんなK様の『植物へのやさしさ』から生まれたパーゴラです。
そして8月9日、猛烈な炎天下。
外に出れば「暑い」というより、もはや
太陽に直接説教されているような暑さです。
ところが、そのパーゴラの下に入ってみると…
「あれ?」
暑くない。
冷房もありません。
扇風機もありません。
ただ、シェードの下にいるだけ。

直射日光を遮るだけで、ここまで違うのかと
施工会社の私がいちばん驚いてしまいました。
長年、住宅を設計してきて
「日射を遮ることが大切」なんてことは、もちろん知っています。
知識としては知っていた。
でも、身体で体感すると話が違う。
「なるほど…これは仕組みだけではわからなかった…」
と、しばしパーゴラの下で立ち尽くしました(笑)。
K様が大切に育ててきたお庭に、植物を守るやさしい日陰と、
人がゆっくり過ごせる場所が加わりました。
庭をつくるのではなく、庭と一緒に暮らす。
そんな考え方を、K様と今回のパーゴラから改めて教えていただいた気がします。
そして今回、ひとつ勉強になりました。
固定観念は、現場であっさり覆される。
……だから、現場は面白い。
K様、貴重な体験をありがとうございました。

